資産運用で損をしないためにはどうすればいいか。サラリーマン投資家YouTuberのタザキさんは「資金を移動すればするほどミスをする確率が高まる。初心者のうちは下手な動きをせず、低リスクのインデックス運用の投資信託を買って放置しておくのが良い」という――。

※本稿は、タザキ『お金の名著200冊を読破してわかった!投資の正解』(クロスメディア・パブリッシング)の一部を再編集したものです。

徐々に高く積み上げられたお金
写真=iStock.com/takasuu
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アマチュアのゲームで重要なのはミスを減らすこと

インデックス運用が良いと言われても、それは想像以上に退屈な投資なので、アクティブな投資への誘惑に負けてしまいます。

負けないインデックス運用をするにあたり、示唆に富んだ分析が豊富なのがチャールズ・エリス氏の『敗者のゲーム』です。第8版まで出ているベストセラーです。長年読み継がれているだけあって、時代を超える法則を教えてくれます。この本の特徴として、『敗者のゲーム』という個性的なタイトルが挙げられます。

これは、アマチュアのテニスの試合のようなものです。素人のテニスの試合は、目の覚めるようなショットで点が入るというよりは、相手のミスで点が入ることが多いですよね。

一方プロの試合は、ミスはほとんどありません。素晴らしいショットにより点を獲得することが多くなります。プロの試合は「勝者のゲーム」ですが、アマチュアの試合は「敗者のゲーム」です。

資金移動で「3つのミス」の確率が高まる

この2つのうち、投資は「敗者のゲーム」に近いと言われます。攻撃的になり大成功を目指すよりも「ミスを少なくするほうが、結果的に勝ちやすい」ということなんですよね。ミスを少なくする方法は、とにかく「余計な資金移動をしない」ということに尽きます。資金を移動するほど、ミスが発生する確率が高まります。

1つ目のミスは「タイミングのミス」です。個人投資家が、市場のタイミングを測って出入りするのは簡単ではありません。予測が「できない」と割り切れる人はまだマシで、できると思い込み「間違える」ほうが悪い結果を招きます。