Q うちの子はゲームオタクでアイドルの追っかけに夢中です。放っておいても大丈夫でしょうか?

A 役立ちそうなものに誘導しても、子供は大成しません

学力だけが将来役に立つものだと思っていませんか? 学校教育や塾で学んだことが世の中で役立つことはあまりありませんよね?

『プレジデントFamily2022年夏号』
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個人的には将来役に立つ教科は、家庭科や保健体育、図工のような実技系だと思います。家庭科は料理や洗濯を学べますし、保健体育で健康について学べます。自分の生活を健康的に維持する能力はどんなキャリアを歩んでもついて回りますよね。図工はものづくりに直結します。僕のまわりをみると、成功するのは理系でものづくりができる人が多いんですよ。

僕が親なら子供を、“ユニークでオリジナリティーがある子”に育てたいですね。僕はトカゲに夢中になっていましたし、興味の対象はゲームでもアイドルでも何でもいいと思いますよ。

日本の教育現場では「問題を起こさない子が良い子」とされていますが、欧米なら記憶に残らないつまらない子で終わってしまいます。教師から多少目を付けられるような子のほうが個性豊かでユニークな子だとポジティブに見られます。

僕がいいなと思ったのは、とある海外の女性起業家がやっていた育て方です。毎日子供と夕食を取るときに“今日やった失敗”を報告させるようにしていたそうです。

普通に生きていたら毎日失敗することはできませんよね。だから失敗をする可能性があることにチャレンジするようになるそうなんです。いろいろなことにチャレンジしているうちに、経験が増え、ユニークな子に育つというわけです。

親としては人生で失敗しないようにと興味の対象を受験勉強やプログラミングなど将来役立ちそうなものに導きたいかもしれませんが、子供が興味のあることを突き詰めさせたほうがユニークで、これからの時代に活躍できる子になると思いますよ。

(文=土居雅美 撮影=松永学)
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