読解力がないとトラブル続きの人生になる

文章や言葉から相手の真意を読み取るという読解の力は、受験的な勉強のみならず実生活にも直結する大切なスキルです。

ジャーナリストの江川紹子さんは、「大事なのは『読む力』だ!〜4万人の読解力テストで判明した問題を新井紀子・国立情報学研究所教授に聞く」という記事で、「ツイッターでトンチンカンな反応をする人は、“AI読み”で誤読しているのではないか」と指摘しています。

ここでの「AI読み」とは、文章のなかのいくつかの単語を拾い、それを自分で勝手につなぎ合わせて「理解」するということ。トンチンカンな反応をする人たちは、江川さんのツイートのいくつかの単語を拾って、それを勝手につなぎ合わせて「江川さんの主張」をつくり上げ、それに対して反論しているらしい、ということです。

善方威『全教科対応! 読める・わかる・解ける 超読解力』(かんき出版)
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受験生に国語を教えている私も、日々同じようなことを感じています。長文の問題文を読んだり、設問を解いたりする際、子どもたちも「AI読み」的なことをしている場合があるからです。目についた単語をかってに組み合わせて、かってに「理解」し、問題を解いている子が非常に多いのです。この読み飛ばしの癖を正し、精読する力をつけてあげることも、未来ある子どもたちに対しての私の使命だと思っています。

文章を、背景知識も含め正しく読み取る力を育てれば、誤読や勘違いでトラブルになることも防げます。

また、AI(人工知能)が最も苦手とする分野である背景知識も含めた「読解力」を生かせば、AIに取って代わられない人間にしかできない分野で活躍することができます。

ぜひ、子どもたちはもちろん、大人のみなさんもお子さんと共に学び、読解力を武器に人生を切りひらいていきましょう!

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