普段耳にする言葉からでも英語や古文の学びにつなげる

ほかにも、よく耳にする言葉からも見つけ出します。

ゲーム好きな人であれば、オンラインゲームでパーティーを組んでプレイしますよね。「パーティー」という言葉はよく使われる言葉で、みんなで集まって騒ぐ宴会のことを指すこともありますし、ゲームなどでつくる1つのチームを指して「パーティーを組む」なんて言います。

寿司レストランにて赤ワインで乾杯する多民族の人々
写真=iStock.com/ViewApart
※写真はイメージです

しかし、「パーティー」とは実際、どういう意味なのか知っていますか。

「パーティー(party)」は英単語の「part」から派生しています。「part」というのは、「全体に対する一部分」のことを指しているので、「このパート(部分)は彼が担う」というようにカタカナ語としても使用します。そこから派生して、「多くの人の中で、一部の人が集まる」から「宴会」、「多くの人の中で一部の人だけで団体をつくる」から「団体」のことを指すのです。

また、「パートタイムジョブ」といえば、「その人のいろいろな時間のなかで一部の時間だけ働く」ことを指しますが、これも「一部」ですよね。このように、普段使っているカタカナ語からでもいくらでも英単語の意味を学ぶことができます。

普段使っている何気ない言葉のなかには古文単語に立脚するものもあります。

物事が終わるときに「けりをつける」という言葉を使うことってありますよね。この「けり」って一体どういう意味なのか、みなさんは知っていますか。

古文の授業で、助動詞に「けり」という単語があることは知っているはずです。「なりにけり」のように、文末に終止形の「けり」をつける活用法も習ったと思います。実は、今でもその名残で「けりをつける」=「文章が終わりを迎える」という意味になり、転じて「物事に決着をつける」という意味で使われるようになったのです。

「勉強なんて役に立たない」という人は役立てようとしていないだけ

「勉強なんて社会に出てから役に立たない」と言われますが、それは知識を役に立てようとしていないからであって、役立たせようと思ったらこんなにもつながりを理解できます。

普段の生活からでも「これって勉強とつながるかも」と思えるポイントを探すことが重要です。

東大入試は、こういう「日常生活とのつながり」が入試として問われることがあります。次の問題を見てください。

設問
メキシコとC国はいずれもかぼちゃが第1位品目であるが、日本の国内市場で取引されるかぼちゃは、この両国産と北海道をはじめとする国内産がほとんどを占めている。このように、メキシコとC国から多くのかぼちゃが輸入されている理由を、それぞれの自然的条件に触れながら、あわせて2行以内で述べなさい。

東京大学 地理 平成28年 より一部抜粋

この問題でC国はニュージーランドだということが分かっています。さて、少し考えてみましょう。