※本稿は、東大カルペ・ディエム『東大大全』(幻冬舎)の一部を再編集したものです。
話が「行ったり来たり」する先生のノートの取り方
授業のノートを取るのって難しいですよね。
それが、話が「行ったり来たり」するタイプの先生の授業ならなおさら、それをノートの上で再現することは至難の技です。「もうちょっとまとめてから話してほしい」と思うかもしれませんが、その先生が悪いとも言えません。
なぜなら、話が「行ったり来たり」するというのは先生なりの工夫であることが多いからです。
文系・理系科目にかかわらず、1つの物事を説明するときにはさまざまな知識と関連づけて理解する必要があります。その方がより深い理解につながるので、みなさんの成績アップのためには必要不可欠なのです。
だからこそ授業のノートを取るときに重要なことは、線や矢印などの記号をうまく使って、ネットワークとして情報を理解することです。これさえできれば、先生の話の「行ったり来たり」に対応できるようになり、授業の理解度が上がります。
線や矢印を使って情報の関係性を4つに分ける
具体的な方法としては、ノートを取りながら、関連する情報を線で結んだり、情報同士の関係性に応じて、「=、↔、→、―」などの記号を使い分けたりして活用する方法です。
「線を引いてノート取っているよ」と言う人もいるかもしれませんが、ただ線を引くだけでは、見直したときに書いた線や矢印が果たして何を意味しているのかが分からなくなり、結局本末転倒になってしまいます。
そこで、線や矢印の種類を変えて、情報の関係性を「同値」「対立」「因果」「補足」の4つに分けて使ってみましょう。
1.同値 使う記号「=」
文字通り、同じことを表します。国語や英語など、文章内で同じ内容を言い換えていることを示すときによく使います。つなげたい言葉が遠いときは、「○○= → △△」のように工夫してみましょう。
2.対立 使う記号「↔」
矢印で結んだ2つが反対の関係にあることを表します。どの科目でもよく使う記号です。
3.因果 使う記号「→」
原因と結果の関係にあることを表します。歴史科目や数学など、原因と結果の関係が分かりやすく、かつ重要な科目でよく使われます。
4.補足 使う記号「―」
付け足しの情報であることを表し、どの科目でも使えます。そのまま線で結んで表現しましょう。