「どんな人?」あなたの隣の富裕層

筆者は、インターナショナルスクールの進学支援も行っているため、ハロウ安比校の志願者の相談も受けてきました。

日本で最高額の年間学費1000万円を払う保護者について、個人情報をぼかしたうえで紹介させていただきます。

1.不動産会社の経営者

メガバンクのプライベートバンク部門から紹介を受けて進路相談を受けた家庭は、都内高級住宅街にある不動産屋さんです。

仲介ではなく、不動産宅地開発を手がけるファミリー企業のオーナーです。年間150万円の学費がかかるプリスクール(英語で保育・教育をする幼児園)に3名のお子さんを通わせています。

小学生のお子さんは都内のインターナショナルスクールに通っていますが、子どもが甘やかされている可能性があるのでハロウ安比校を検討したそうです。下のお子さんもハロウ安比校を検討しています。

ハワイにも不動産を持ち、スイス、香港にも銀行口座を持ち、「スイスのプライベートバンクは教育から資産運用など丸ごと託せるのが便利で、スイスの学校だったら銀行経由で進学」だそうです。運転手付きのベントレーで移動しています。

ベントレーベンテイガの面構え
写真=iStock.com/nrqemi
※写真はイメージです
2.歯科医師

地方で代々歯科クリニックを営む家庭のご子息が、ハロウ安比校に進学したいと言っていると地元の学習塾の経営者から相談がありました。

驚いたのは、インターナショナルスクールが一件もない地方で、ハロウ安比校の情報を真っ先につかんでいたことです。

私はご子息がインターナショナルスクールに入ると、のちに日本で歯科大学に入学し、歯科医師試験を受けるのに不利になることをアドバイスしました。

しかし、保護者は「歯医者はコンビニよりも多い。少子化で、うちの子が歯医者になった頃には歯医者の経営はさらに難しくなっているだろう。それより世界で活躍できるようにしたい。ハロウ安比校を卒業後、イギリスの大学で歯学部、医学部を卒業したらイギリス圏の国々で活躍できます」と答えました。

3.IT企業経営者

IT企業経営者などで会社を譲渡した経営者や上場した経営者は、一気に億単位のお金持ちになります。

IT企業経営者は、横のつながりがあり、成功した資金をさらに知り合いの会社に投資し、さらにお金持ちになる仕組みができています。

コロナ禍で相談が急増したのがIT企業経営者からのハロウ安比校への編入の相談でした。

「コロナで娘が授業を受けているのを見たけど、自分が小学生時代の20年前とほぼ同じことをやっている。僕らは中学生の時にパソコンでネットに触れて、今やスマホでクラウドの業務ソフトで仕事を進めているけど、娘はほとんど紙とペンだよ。テクノロジーの変化に追いついていないし、暗記中心で技術変化に暗記中心では追いついていけない。英語ができれば良いというのではなく、英語で学んで世界の最先端の学びの環境に入れないと娘が将来食っていけない」と危機感をあらわにしていました。

IT経営者のお父さんからの相談は、コロナ禍で日本のオンライン授業の“実力”を見た結果だったのです。