自己防衛の基本は、「美味しい話は向こうからこないし、ファンドは物品とは違いインターネットで簡単に買えるものではない」と心得ること。加えて、高利回りと元本保証という本来相反する要素を誇張したり、収益をあげる仕組みが不明瞭なものには絶対投資しないことだ。

では、本物の海外ファンドに投資をするにはどうすればよいのか。残念ながら、正確な海外ファンド情報を個人投資家が独自に入手することは基本的には難しいのが実状だ。したがって、国内で金融商品取引法に基づく投資助言業の登録を受け、海外投資を専門とする投資アドバイザーなどに相談するのがよいだろう。ただし、投資アドバイザーも玉石混淆なので、投資家の目的に合わせて、きちんとプランを構築してくれる投資アドバイザーを選ぶのがポイントだ。

また、購入後のアフターフォローはより重要といえる。定期的にファンドの状況報告を行い、ポートフォリオを最適に保つためのアドバイスをしてくれる投資アドバイザーを選びたい。

最後に、海外送金するときに、送金先が運用会社の指定する口座であることを確認しよう。投資アドバイザーが資金を預かることは絶対ありえない。“落とし穴”には細心の注意を払いつつ、優良海外ファンドで、賢い資産運用を行ってもらいたい。

※すべて雑誌掲載当時

(撮影=坂本道浩 構成=山本信幸)