相続税の増税はすでにスタートした

相続税増税の動きが始まっている。

税率引き上げや基礎控除(非課税枠)縮小を含む相続税の大幅改正は当初、2011年4月の施行が予定されていた。大震災の影響もあって審議はまだ継続中だが、財政難のなかで増税の方向にあることは間違いなく、今年度中には内容が固まるものとみられている。

だが実は、増税はすでに2010年4月から部分的にスタートしている。それが「小規模宅地等の評価減の特例」の改正による厳格化だ。

この特例は、相続した土地について、一定面積まで評価額を最大で80%減額するというもの。条件に合えば、評価額1億円の土地でも相続税の対象になるのは2000万円で済むので、この特例のおかげで相続税がかからずに済んだケースも多い。この特例の適用条件が厳しくなったことで、相続税がかかる人は確実に増えると考えられる。

改正後の適用条件は、亡くなった人と同居していない場合について特に厳しくなっている。そこで、特に注意が必要なのは、都会の自宅で親が一人暮らししているケースだ。亡くなった人と同居していた相続人がいない場合も、改正前には200平方メートル(約60坪)まで50%減額が適用された。だが、今は減額ゼロになってしまう。