ルディー和子●早稲田大学商学学術院客員教授。上智大学国際部大学院経営経済修士課程修了。エスティ・ローダー社マーケティングマネジャーなどを経て現職。著書に『売り方は類人猿が知っている』などがある。

生産過程で割れてしまったおせんべいや、カット工程で発生したチーズケーキの切れ端部分。いわゆるワケあり商品の好調が目立つ。単に安いだけでは不安や不信感につながるが、ワケあって安いのなら、納得して買えるのである。

「安いワケをストーリーとして語られると、消費者はその商品の価値を実際以上に高く見る傾向がある」

と見るのはルディー和子氏だ。

無印良品が形の悪い割れた椎茸にストーリーを添えてデビューを飾り、現在の地位を築いたように、商品の背景に流れるストーリーを語る手法は有効だ。

買っていいのか、買うべきではないのか。不況の真っただ中で消費することにつきまとう罪悪感を払拭するためにも、消費を正当化する“ワケ”の提供は欠かせない。

その点、富裕層に高い効果を持つ現代的な“ワケ”がソーシャル消費だ。つまり、社会貢献志向の消費行動である。