(5)に当たる部分が本音です。本音とは「私が心の底から大切にしたいこと」「私がとても意味がある、価値を感じていると思っていること」を教えてくれるセンサーです。

ネガティブな感情に中から本音をあぶり出す

「本音モード」になれば「今の会社で働き続けようか」や「内定をもらった先に転職しようか」を決断するときに迷いがなくなります。

もし、これをスラスラと書けなかったとしても自分を責める必要はありません。多くの職場ではネガティブな感情はポジティブな感情に、他責は自責に変換するよう促され、思うように発散できないからです。そんな時は「退職」という言葉で「終わりを意識する」とネガティブな感情を吐き出しやすくなります。

「もうこの仕事をすることはない」「もうこの人たちと関わることはない」という開き直る気持ちで書き出してみましょう。

これで自分の中でモヤモヤしていることが、はっきりします。

しがらみを整理して、一緒に働きたい人を明確にさせる

本音磨きのステップ2は「人間関係の仕分けノート」を作ります。ファイルをフォルダ分けするように職場の人をポジティブな「つながりフォルダ」とネガティブな「しがらみフォルダ」、あまり気にならず感情が動かない「無関心フォルダ」に分類します。

「つながり」の人間関係を炙り出すと、あなたがどんな人といると心地よくて力を発揮できるのかがわかります。「しがらみ」の人間関係はその反対です。あなたが「避けるべき人たち」がわかります。

輪になった人の切り絵を囲うビジネスマンの手
写真=iStock.com/AndreyPopov
※写真はイメージです

大切なのは「あなたの感情が強く動く人間関係を炙り出す」ことです。「ちょっと好き」ではなく「会社を辞めてもまた会いたい」と思えるほど好きかどうか。「なんとなく気が合わない」ではなく「できれば二度と会いたくない」と思えるほど嫌いかどうか。

仕分けが難しければ、

(1)あなたが未来に進むことを応援してくれる人が「つながり」。過去に引き戻して今にとどめようとする人が「しがらみ」。
(2)あなたの本音や「好き」の感情を引き出してくれる人が「つながり」。あなたの罪悪感や義理を刺激する人が「しがらみ」。
(3)挑戦した結果、失敗している、調子が良くないときにも応援してくれる人が「つながり」。成功している、うまくいっているときにだけ良くしてくれる人が「しがらみ」。
(4)あなたが「この人は好き」と思っていたら「つながり」。あなたが「嫌い」もしくは「好きではないけどお世話になっているし」とモヤモヤしたら「しがらみ」。

を基準にしましょう。