ウクライナ人や東欧出身者がNYに集結
ロシアのウクライナ侵攻に対し、日本も含め世界各地で抗議行動が巻き起こっている。ニューヨークでも連日タイムズスクエアなどを中心に抗議集会が開催され、シュプレヒコールをあげている。
筆者は26日土曜日、タイムズスクエアでの集会を取材した。
ニューヨークには全米最大の15万人のウクライナ人コミュニティがある。ウクライナが大国ロシアを相手に必死の抗戦を続ける中、彼らは何を思うのか、20~30代の若者たちから話を聞いた。
青と黄色のウクライナ国旗が翻る中、数百人が集まった集会にはウクライナ人だけでなく、ベラルーシ人、ジョージア人、ポーランド人、トルコ人まで、東ヨーロッパを中心にさまざまな人々がサポートに駆けつけた。
時折シュプレヒコールが巻き起こり、ウクライナ国家を歌ったり演奏したりしているが、暴動などは見られず、平和的な雰囲気だ。しかし彼らの言葉からは厳しい状況がひしひしと伝わってくる。
「家族の居場所は危険だから言えない」
ウクライナから留学中の女性ダリアは言う。「家族がキエフにいる。一緒に戦いたいからとあえて街を離れない決断をしたのだが、とても心配。今は安全な場所に避難しているけれど、詳しい場所は危険なので教えられない」
ここに集まった多くは、こうした家族を国に残して移住したり留学したりしているウクライナ人だ。家族や友人を助けるために何かしなければという思いに駆り立てられている。
ウクライナからの移民男性パウロは「家族が心配だ。皆が現状を知って助けてほしい」と訴える。10代でアメリカに引っ越してきたというウクライナ人男性サーシャは「敵と直接戦うことはできないけれど、こうして集まることで戦争を食い止めなければ」と真剣な表情で語る。
彼らの目的ははっきりしている。声を上げることで国際社会に注目されること。そのターゲットは他でもないプーチン大統領だ。