「平均給与って業種にもよるんだ。例えば労働厚生省が発表した『平成22年賃金構造基本統計調査(全国)』によれば、40~44歳の場合、製造業では平均年収が495万円、宿泊業、飲食サービス業は363万円、その一方で金融業、保険業では725万円だ。このようにどの業界で働くかで年収は大きく左右されるんだ」

「じゃ、電力業界ではどうなっているの?」

「電力業界のトップ3と言えば、東京電力、関西電力と中部電力だ。平成23年3月期の売上高では1位の東京電力が5.3兆円。2位の関西電力が2.7兆円で、3位の中部電力が2.3兆円だったな。新聞に載ってあったぞ」

「その中で比べると東電はどうなの?関電と中電の有報もみてみよう」

「関電も中電も平均年収が800万円以上なんだね。従業員の平均年齢と勤続年数は3社ともそれほど変わらないから、同じ条件の下で東電の給与が一番安いということになるわ。規模で言えば業界トップなのにね」

「売上高は多くても利益が出てないからな。業績が良くないと給料も安くなるんだ」