現在、日本で最も多い外国人労働者はベトナム人だ。彼らの半数は技能実習生だが、職場で暴行を受けたり、いじめに遭ったりするケースが後を絶たない。ジャーナリストの姫田小夏さんは「このまま技能実習生の『日本離れ』が進めば、日本の一部の産業は相当な打撃を受ける」という――。
暴行や事故があっても事実を隠されてしまう
2020年10月末、日本に在留するベトナム人労働者は44万3998人になり、国籍別で中国を抜き、最も多い外国人労働者となった。技能実習生は20万人を超えるが、一部のベトナム人にとって“憧れの日本”の現実はむごいものだった。1月、岡山市内のベトナム人技能実習生の男性が、実習先の建設会社で2年間も暴行を受けていたことが明るみになった。肋骨を折るなどケガを負ったが、受け入れ企業は治療の際、事実を隠すよう指示したという。
もちろんこれは氷山の一角だ。九州で在日ベトナム人の支援団体を立ち上げたグエン・ティ・ミン・グエットさんは「日本の受け入れ企業でベトナム人の技能実習生が受けるいじめはあまりに多い」と嘆く。
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