「高齢になれば人は死ぬ」という現実を受け入れられるか

その間、感染症法上の分類にとらわれず、自分たちがコロナを診なければいけないと認識する医師は増えるだろうか。何よりも今は治療に参加する医師が増えることが重要なのだ。

そして国民は、かつてのインフルエンザでごったがえしていたような医療現場や、「高齢になれば人は死ぬ」という現実を受け入れてくれるだろうか。

転院搬送の様子
撮影=笹井恵里子
転院搬送の様子

コロナより前から救急の現場では、「何でも診られる医師」が増えることを願い、「高齢者の終末期」が何より課題だったのだ。「命は大切」は正論だが、高齢者にとって「救命すること」が必ずしも幸せにはならない。

医療現場でも、国民にとっても、コロナが「当たり前のようにそこにあるもの」という認識に変わった時、この騒動が収束するのだと改めて思う。

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