ひとり暮らし高齢者が準備すべきこと

家族がおらず、あるいはさまざまな事情によってひとりで老後を迎えて死ななければならないとなったら早めに準備をしておきましょう。

必要なことには、存命中の安否確認、施設入居や入院の際の身元保証人、財産管理を代行してもらう事務委任契約、認知症などで判断能力が不十分になった場合の後見人を決めておく任意後見契約、死後の届け出や葬儀・納骨の手続き、遺品整理などを任せる死後事務委任契約などがあります。

如月サラ『父がひとりで死んでいた』(日経BP)
如月サラ『父がひとりで死んでいた』(日経BP)

これらをひとつひとつ事前に自分自身で誰かに頼んでおくことは難しく、解決法として注目されているのが元気なうちに代行を取り決めておく「生前契約」です。主にNPO法人や財団法人などの民間団体が提供しており、サービスはパッケージになっていますが、基本費用が約100万円からと高額でオプションをつけるとさらに金額が上がります。

また、契約すると、毎年年会費や手数料がかかる場合が多いので、説明会などに足を運んでよく確かめ、周囲の人にも客観的に意見を聞くなどして慎重に検討しましょう。行政書士や弁護士なども生前契約を手がけている場合がありますので、聞いてみるのもいいでしょう。

近年は自治体の支援サービスも広がりつつあり、例えば東京都の外郭団体である東京都防災・建築まちづくりセンターの「あんしん居住制度」では見守りサービス、葬儀の実施、残存家財の片付けを提供しています。ただし、この制度では施設入居や入院の際の身元保証人にはなってもらえません。今後制度拡充が望まれる分野なので常に最新情報を得ておきましょう。

【関連記事】
「自宅を売って老母を施設に入れよう」そう考えていた52歳男性の頭を真っ白にさせた司法書士の質問
頭のいい人はそう答えない…「頭の悪い人」が会話の最初の5秒によく使う話し方
「どんな人なのかが一発でわかる」銀座のママが初対面で必ず確認する"身体の部位"
「見落とすと17万円の損」会社の計算ミスをチェックする"源泉徴収票"の読み方
「1日2個、切ってスプーンで食べるだけ」メンタル不調に効く身近な"あの食べ物"