4位 斎藤工『漂着者』(テレビ朝日系)
突如、海辺に全裸で漂着した男の役。適役だが、生まれながらの魅力(色気と浮世離れとうさん臭さ)を120%活かしただけ。
予知能力がある謎の男なので、感情が平坦というのも必然だが、もうちょっとなんか爪痕残してくれたらよかったのに。
宇宙人や救世主は適役だが、そろそろこっち(地面)に降りてきてほしい。本人がやりたい役と視聴者がやらせたい役に乖離がある、そんな印象も。
つうか、秋元康ドラマは始まりが奇抜で魅力的な割に、終わり方がいつも雑で尻すぼみ!
短くするつもりがついつい長広舌に……そろそろワースト3を。
なんでこんな役をやらせた3位、激イタだった2位
3位 二階堂ふみ『プロミス・シンデレラ』(TBS系)
夫(井之脇海)に浮気され、離婚を切り出される女の役。
家を飛び出て、持ち金掏られて公園暮らしのホームレスに。金持ちの腐れガキ(眞栄田郷敦)に説教垂れて、逆にゲームをけしかけられて。
ん? バカなの? ヤンキーなの? 喧嘩っぱやいだけ? 説教グセがあるならなぜ浮気夫にしない?
強気なのか気弱なのか情弱なのか、賢いのかそうでないのかよくわからんキャラに。
こんな中途半端な役はそのへんの娘っ子にでもやらせとけ!(映画『翔んで埼玉』壇ノ浦百美の口調で)。
2位 菅野美穂『ウチの娘は、彼氏が出来ない!!』(日本テレビ系)
シングルマザーの恋愛小説家役。楽観主義で浪費癖アリ、能天気な母親だ。大学生の娘(浜辺美波)は無類の漫画オタクで、頼りない母を憂いて超現実主義者に。
頼りない母としっかりした娘のコントラストを見せるにしても、あまりに菅野が幼すぎて。若い頃は実に多彩な役を演じてきた。それこそドジッ娘から正義と矜持の女、復讐に燃える女……。
嗚呼、それなのにそれなのに。恋多き女でも金銭的にだらしない女でもまったく問題ないのだが(むしろ大歓迎)、甘ったれた口調でキャピキャピ(死語)しとる44歳作家が今の世にウケるとは到底思えず。
実は、シングルマザーになった背景には並々ならぬ覚悟があった、という展開はとてもよかった。その葛藤を重苦しく見せないために、あえて「ゆるふわ」を貫いたのかもしれないが、激痛だけが前面に出てしまった印象に。
そして、栄えある1位は……