「仮想ドライバーによる見守り」をするシステム

システムが行う自動停車機能には2つの発動方法がある。システムがドライバーモニタリングカメラなどの情報からドライバーの異変を捉え自動で停止までの制御を発動する方法と、運転中のドライバーが体調異変を感じ自ら作動スイッチを押して制御を発動する方法だ。このうち、今回の同乗試乗では、後者の「ドライバー自らスイッチを押す」シナリオを体験した。

交通事故総合分析センターによると、急な体調変化による事故の発生は、42.9%が30km/h以下、52.9%が31~60km/h以下で発生することが示されている。つまり、体調変化に起因する交通事故のうち95.8%が60km/h以下で発生しているのだ。ゆえに一般道路での確実なEDSSの発動が求められている。

MAZDA CO-PILOT CONCEPT1.0、ならびに2.0を発動させる事前準備はまったく必要なし。エンジンを始動すると同時にシステムも自動で起動し、目的地に到着してエンジンを切るまでドライバーの運転操作を終始バックアップする。

マツダではこうした考え方を「仮想ドライバーによる見守り」と表現し、ゆえに副操縦士である「CO-PILOT」をネーミングに組み込んだ。

「ドライバー自らスイッチを押す」シナリオを体験した
画像=マツダ
「ドライバー自らスイッチを押す」シナリオを体験した

ベテランドライバーが運転操作しているような車両制御

同乗試乗では「車線変更」「路肩退避」「駐車車両回避」「信号機対応」といった一般道路での自動停車機能で頻繁に求められるシーンを体験。さらに、横断歩道のある交差点を左折するシーンでの車両制御も確認できた。

実際に同乗試乗してみると、MAZDA CO-PILOT CONCEPT2.0が行う車両制御は前述したどのシーンでもスムースで、自車周囲の安全確保と、道路交通法第一条に明記された「その他交通の安全と円滑」を両立させていることがわかった。まるでベテランドライバーが運転操作しているように正確だから、同乗していても不安がなかった。

その車両制御中、車内には音声によるHMI〔Human Machine Interface(Interaction)/人の機械の接点〕が適宜機能していた。音声によるガイド(HMI)は、30年以上前からカーナビゲーションの分野で用いられ、最近では自動駐車機能のガイド役としても有用性が認められてきた。

MAZDA CO-PILOT CONCEPT2.0では、ドライバーの体調急変という緊迫した車内で音声ガイドが発せられる。しかも、その発話内容は体調に異変をきたしたドライバーだけでなく、当然ながら運転操作に参加できない同乗者へも向けられるものだから格別の配慮も不可欠だ。