「ゴウカク・テスト」「たちつてと、なかにはいれ」

すぐに使える話題・テーマの頭文字を「語呂合わせ」にして紹介している本もありました。

「話題が見つからないことがあるが、そんなときのために、『ゴウカク・テスト』を頭に入れておくといい」(『できる大人のモノの言い方大全』/青春出版社)

……ゴルフ
……歌
……家族
……クニ(出身地)
……天気
……スポーツ
……友だち

「合言葉は『たちつてと、なかにはいれ』」(福田健『人は「話し方」で9割変わる』/経済界)

……食べ物、飲み物、旅の話
……地域、地元の話
……通勤に関連した話
……天気、天候について
……富、景気、経済
……名前、地名に関して
……体、健康の話
……ニュース、トピックス
……はやり、流行、トレンド
……異性、男女の話題
……レジャー、余暇、休日

「『きどにたちかけせし衣食住』なんて言葉もあります。気候、道楽、ニュース、旅、知人、家族、健康、性、仕事、衣類、食、住まいに関する話題を出しておけば、話の接ぎ穂に困ることはないという先人の知恵です」(吉田尚記『なぜ、この人と話をすると楽になるのか』/太田出版)

※「せ」を抜き「木戸に立ちかけし衣食住」とする場合もある。

オフィスビルで話している実業家グループ
写真=iStock.com/metamorworks
※写真はイメージです

2 雑談にはふさわしくないNGネタに要注意

雑談にふさわしい「鉄板ネタ」がある一方で、「避けたほうがいいネタ」「相手(聞き手)を不快にしかねない話題」「相手を選ぶネタ」もあります。

名著の中から、「避けたほうが無難な話題」をピックアップします。

避けたほうがいい雑談テーマ

意見が分かれやすい話題

政治、宗教、好きなスポーツチームなど。政治や宗教など、個人の思想が深く関わるテーマは避けます。思想は人それぞれで、自分と相手が同じ考えとは限りません。

スポーツネタは「鉄板ネタ」ではありますが、特定のチームの称賛、あるいは否定はしないこと。

自分と相手が共通のチームを応援していることが明らかならば別ですが、そうでないなら、避けたほうが無難です。敵対するチームを応援していると知っただけで、不快になる人もいます。

下ネタ

下ネタは相手を選びます。相手の許容範囲を超えた下ネタは、場を不快にさせるだけです。

小説家の百田尚樹さんも、著書の中で、「下ネタはあまり好きではない」と述べています。

「男女関係なく興味を持つ話題は、やはり性の話題です。とはいってもこれはレベルが難しい。下ネタを嫌う人はどこにでもいるからです」(『雑談力』/PHP研究所)

容姿、年齢

相手にとってはほめ言葉にならないことがあります。

「年齢よりも若く見えますね」とほめたつもりでも、相手は「幼く見える」ことを気にしているかもしれません。

「背が高くてスタイルがいいですね」とほめたつもりでも、相手は「背が高いこと」を気にしているかもしれません。

コンプレックスは誰にでもあるものです。こちらから見たら魅力でも、相手はコンプレックスを抱いていることがあります。