質問には即答するほうが効果的
私は、質問にはいつも即答します。できる人にはなるべくそれをおすすめします。そのほうが自信が伝わり、会話のテンポが速まって盛り上がりやすいからです。打てば響くようなやりとりになって、意気投合もしやすくなります。
今そこまで即答できない人でも、意識して取り組んでいると、どんどん速くなります。
最初は言い間違えることが心配だとは思いますが、あまり気にせず、チャレンジし続けてください。多分、意外なほど言い間違えないと思います。
これまでゆっくり考え、噛みしめながら、あるいは躊躇しながら話をしていただけで、頭の回転の速さとは関係ありません。ですから、それを速めることは大してむずかしくないです。
『ゼロ秒思考』のA4メモ書きを毎日10〜20ページ、各4〜6行、それぞれ15〜20字を各1分で書いていると、即答力はさらに増します。
相手のペースがゆっくりな場合は合わせますが、こちらの発言まで遅くする必要はありません。相手のゆっくりした発言を丁寧に聞き、最後まで聞き出して、それから煽らないように気をつけながら、ずばっと言うべきことを言えばいいです。
あせらせるような雰囲気を出さないかぎり、いい感じのキャッチボールになりやすいと思います。その場のエネルギーレベルが上がります。
真剣に話を聞いて、相手の言葉を繰り返す
相手の発言内容をその場で確認すると、きちんと聞いてくれていると相手も安心します。いつもやる必要はありませんが、大事な部分に対しては効果的です。
例えば、
【相手】私はこの件は、早めに会議を開いて問題点を共有したほうがいいと思うんですよね。
【自分】なるほど、早めに会議を開いて問題点を共有するということですね。
【相手】そうなんです。そうすれば、問題が深刻になる前にくい止められると思います。
【自分】そうですね。問題の深刻化を抑えられればいいですね。
【相手】そうですよね。そういう方向で検討してみましょうか。
【自分】はい、それがいいと思います。いい案を考えていただけてよかったです。
といった感じで、同意を得るときにはこのくらいでちょうどよいと思います。少し言い換えるだけで、話がより前に進んでいきます。
慣れるまでは、若干わざとらしいと感じられるかもしれませんが、そんなことは決してありません。
真剣に話を聞いて、確認しているだけですので、相手はむしろ調子が出てきます。相手の言葉を繰り返すと、丁寧に、本気で聞いている、という姿勢がしっかり伝わります。
人と話すときは、どちらかというと漫才のかけ合いのようにするほうが、テンポが上がります。意気投合しやすくなります。
そのためにも、間を空けずに相手の言葉を繰り返し、どんどんテンポを上げていくほうがよいと考えています。うまく進むミーティングは、いつもこういう形になりますね。
もちろん、テンポが全く上がらない人もいますが、それはそれでしようがありません。こちらが前向きであれば、相手もそのうちに乗ってきてくれると思います。