「このバイクに乗るために免許を取ります」

そして第三に、30代、40代のペーパーライダーや、これまでバイクとは無縁だった若年層まで掘り起こせそうなCT125の訴求力が挙げられる。

アップマフラーを装備しているので、浅い川なら渡ることもできる
アップマフラーを装備しているので、浅い川なら渡ることもできる(写真=ヤングマシン)

「若い頃、キムタク主演のドラマ『ビューティフルライフ』や、ビッグスクーターのブームを経験した世代、つまり今の30~40代の男性って、TWとかマジェスティに乗るために二輪免許を取った人がかなり多いんです。統計によれば、30代の中型二輪免許保持者が220万人、40代が340万人ぐらいいるんですが、そのほとんどが現在バイクから離れています。でも逆に言えば潜在的ユーザーでもあるわけで、いいタイミングにいいデザインで登場したCT125は、彼らを取り込めるかもしれません。『ヤングマシン』のウェブ版は動画でも各モデルの紹介をしているんですが、CT125は他のモデルに比べてダントツに多い40万回という再生回数を記録しています。それだけ、あのバイクの情報に飢えている人が多いわけです」(市本氏)

「CT125について記事を書くと、明らかに読者の食いつき方が違います。他の車種だと、そのバイクを知っている人たちだけが反応するんですが、CT125の場合はコメント欄に『このバイクに乗るために免許を取ります』といった声がかなり寄せられます。奇をてらいすぎてはいないが普通とは違う、という機能やデザインが絶妙で、楽しみ方を明確にイメージできる。ちょっとした遊び心を持った大人なら、事前知識がなくても気になってしまう存在なんでしょうね。見ていると誰もが夢が広がるバイクが、久々に出てきたなと感じます」(谷田貝氏)

と、大ブレイクの要素はそろっているだけに、そこに至るまでの導線が何より大切になってくる。

「CT125の存在をどれだけ多くの消費者に認知してもらえるかが、カギになるでしょうね。バイクは自動車に比べて広告宣伝予算がないので、SNSを活用するなどなんとか頭を使って幅広い層に訴求したいところです」(谷田貝氏)

ホンダはこの意欲作を、どんな手法を使って世間にアピールするのか。今後のプロモーション展開はなかなかの見ものになりそうだ。

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