「属人化防止力」を身につけよう

共働き家庭で育児だけなく、仕事もしているのですから、疲れないわけがありません。ましてやその負担を1人で担っている「ワンオペ育児」をしている人は本当に頑張っているはず。では、「頑張り過ぎている」と認識したら、まず最初にやってほしいことがあります。

それは、「属人化防止力」を身につけることです。

「属人化」とは何か?

会社において「あの人に聞かないと問題がわからない、解決しない」なんてケースはありませんか? または、「社内で、自分がなかなか休みが取れないのは、代わりにできる人がいない」と、情報や仕事がブラックボックス化している会社があったりします。

すると、その人がいないと組織が回らないようになってしまいます。その人が何かの拍子で辞めてしまうと、大きな損失になるし、情報を隠してしまったりすると、コンプライアンス問題に発展してしまいます。

尾石晴『ワーママはるのライフシフト習慣術』(フォレスト出版)
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これが、「属人化」状態に陥っているケースです。

最近の企業は、できるだけ特定の人に対して仕事がつく「属人化」を防ぐように仕組みを変えたり、システムを変えたりするように変化しています。

実は、この流れはワーキングマザーにとっては追い風です。

なぜならワーキングマザーは、突発的な出来事(子どもの病気や欠席など)で仕事に穴を開ける可能性があるため、日頃から属人化をしないように意識して仕事を開示したり、仕組みをつくっている人が多くいるからです。自分がいなくても、仕事の資料はどこにあって、進捗はどこでわかるか、誰が対応するかが日々明確になっています。この属人化防止の采配ができる能力は、家庭だけでなく企業において「重要な能力」として求められています。