勝てるテイクアウト4つのポイント

なお、話は少しそれますが、テイクアウトで大きく売り上げられているお店と「テイクアウトを始めたけれど儲からなくてやめた」ところがあります。

その差はどこにあるかは、ズバリ「商材選定」です。ポイントは4つです。

①うまくいっているところは「日本人がよく食べる商品」を扱う……具体的にはハンバーグ(肉)、から揚げ、寿司などです。
② ①を満たし、かつ家でつくるのが面倒なもの(揚げ物、スパイスを使うカレーなど)を扱う……お客様は「よく食べるけど家では作らなくなった」もの、すなわちご家庭の調理業務の代行を請け負えるものにお金を払います。
③門構えをテイクアウト対応できている……多くの飲食店では、飲食店のままテイクアウト商品を提供していますが、テイクアウトを本格的に伸ばしていくためには、「テイクアウト専用の窓口」を作ったり、「テイクアウト専門店」にすることが必要です。そのような窓口であるほうが、お客様も注文、受け取りをしやすいからです。
④出来立てを提供、つくっている様子を見せる……温泉地の土産店などで、温泉まんじゅうを店頭でふかしていて、つい買ってしまうことはないでしょうか。テイクアウト販売もまったく一緒で、つくっている様子を見せる、出来立てを提供することが、お客様に強く訴求します。かむら精肉店であれば、炭火焼、炎が上がっている様子などがそれです。

中食に力を入れたことで、外食も好調になった

寺村社長は語ります。

かむら精肉店の夜の営業スタイル。少人数の短期滞在客向けであることを前面に出す
かむら精肉店の夜の営業スタイル。少人数の短期滞在客向けであることを前面に出す(提供=「社長online」)

「この業態にしたときは、いろいろ不安でしたね。まず、『やりたい店』から『売れそうな店』で店舗開発したこと。かむら精肉店は入りやすい大衆酒場の窓口にしましたが、看板や販売カウンターなどを、弁当が売りやすい形にしています。中食はそれで売れるようになっても、果たして外食は売れるのかが不安でした。外食がヒマになってしまっては、本末転倒でしたから」
「とはいえ、やはり外食が一番というわけではなく、外食も中食も、すべてで売上を取っていかないとダメだと思うようになりました。また、ぜんぶが売り上がることで、コロナでどんなに売上が落ちても、前年比100%を超えたことは自信につながりました。これからも残っていくお店は、そのすべてに力を入れているところだと思っています」
「中食に力を入れたことで、外食にも非常によい影響がありました。外食は出来立ての料理を提供し、すぐに食べていただけるので、きちんと作ってすぐに出す、さえ守っておけばそう失敗はありません。中食は、そうはいきません。冷めてもおいしいか、時間が経っても品質的に問題ないかを、食材管理の面からもより厳しくしていく必要があると、私だけでなく従業員の意識も上がりました」