1日4社…選考を詰め込める

【佐藤】私も大変だったことは特になくて、楽だったことのほうが多いです。上半身はきちんとした服装にしなきゃいけないけど、下はパジャマでOKだし(笑)。1日に4社とか、選考を詰め込めるのも効率的でした。でも、そのぶん頭の切り替えは大変になった気がします。企業側もオンラインだからあまり日程の選択肢をくれなくて、調整が大変だった日もありました。もう一つ、自分をアピールする時に、五感に訴えられないのもデメリットかもしれません。オンラインだと、話しかたや表情で何とかするしかない気がします。

【山岸】私は去年の4月頃にはもう面接を受けていたので、周りの皆はまだ就活を始めていなくて、相談相手がいないのがつらかったです。コロナ禍で友達と気軽に会うこともできなかったし、一人暮らしで親とも離れているので、一人で悩みを抱え込んでしまっていました。

【西川】僕も一人暮らしですが、友達が近くに住んでいるので就活の相談もよくしています。おかげで抱え込まずに済んでいるけど、そうじゃなかったらつらかったかもしれないです。

【山岸】今の社から内定をもらうまでは他社にも応募していたんですが、不採用のメールが来ると「私は社会に必要とされていないんじゃないか」って。私の名前を間違えてメールしてきた社もあって、傷つきましたね。でも、オンラインでたくさんOB・OG訪問をして、相談するうちに少しずつネガティブな気持ちが解消されていきました。それが気軽にできるのはオンライン就活のメリットかもしれないですね。あと、地方に住んでいる友達は、オンラインのおかげで就活しやすくなったって言っていました。交通費がかからないからって。

Zoom面接では背景が「つかみ」に

【原田】それはオンラインの大きなメリットですね。OBやOGに時間をとってもらいやすいのもいいところ。一方で、孤独感があるのは確かにつらいだろうと思います。特に一人暮らしの人は、積極的に誰かに相談してほしいですね。それから先程の田中くんの話で、背景で会話のきっかけをつかむという点はイマドキで面白いと思いました。これはオンライン面接ならではのテクニックかもしれません。ほかには、皆さんはどんな工夫をしていますか?

【西川】僕はサッカーとアイドルが好きなので、面接の際には背景に応援ユニフォームやグッズを飾っています。会話が盛り上がるし相手との仲も深まる気がして、これは大きなアドバンテージになるなと実感しています。面接では必ず「ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)」を聞かれるんですが、僕はサッカーをやっていたのでそのアピールにもなる。言葉だけで伝えるより、モノを飾ったほうが興味を持ってもらいやすい気がします。

【佐藤】私は常に自分にライトを当てるようにしています。そうしたほうが印象よく見えるって先輩に聞いたので。そのほかは特に工夫していなくて、メイクもいつもと同じ感じです。