●「要するにどういうことだろう」と自分に問いかけ、答えを書く。
●自分なりに重要だと思った点を書く。
●わからない点、追加で調べたい点があれば、それを書く。
●別々に書いた言葉をつなげて、一つの言葉にしてみる。
●今まで知らなかったこと、ハッとしたこと、誰かに伝えたいと思ったこと、世の中の役に立つと思ったことなど、「自分が感じたこと」を書く。
自分の言葉で言い替えて「自分ごと」にする
では、なぜ自分の言葉で言いかえることが大事なのかというと、それによって、仕事や考えなければいけないこと、入ってきた情報などが「自分ごと」になるからです。
私たちはふだん、言葉で物事をとらえ、自分のものにしています。
他人の言葉で聞いたことは、なんとなくわかったつもり、覚えたつもりになっていても、実は全然理解できていなかったり、すぐに忘れたりしてしまいがちです。人は、他人の言葉で聞いたことは、どこか「他人ごと」として受け止めてしまうからです。
ところが、自分の言葉でとらえなおしたとたん、その情報を「自分に関係があること」だと思えるようになり、本当の意味で理解できるようになります。
感情こそアイデアや思考の原点
しかも、「自分が感じたこと」を言葉にして書くことで、その情報によってどう感情をうごかされたかを、自分自身で把握することができます。
人は、感情を動かされないものに対し、なかなか関心を持つことができません。
おそらくみなさんも、何かについて「もっと知りたい」「関わりたい」「やってみたい」といった積極的な気持ちが起こるのは、それに対して「好き」「面白い」と思う、あるいは悲しむ、腹を立てるなど、感情が動かされたときではないでしょうか?
あらゆるアイデアや思考は、感情からスタートします。
「好きだ」「面白い」という感情が生まれれば、たとえば「自分はなぜ、それが好きなんだろう」「なぜ、それを面白いと感じたんだろう」「どうすれば自分も、面白いものが作れるようになるんだろう」と考えるでしょうし、悲しんだり腹を立てたりすれば、「どうすればこの悲しみから逃れられるだろう」「この怒りをどう解消しよう」と考えるでしょう。
自分がその情報や物事に対して何を感じ、どう思ったか。
それを強く意識することで、その情報や物事をより身近に感じるようになりますし、「思ったこと」「感じたこと」を深めていくことこそが「考えること」であるともいえるのです。