私たちが「つい、紙に出力してしまう」のは、どんなときでしょうか。岡田充弘さんは、「紙にはデジタルにはない『閲覧性』や『即時性』があり、それらが必要なときに私たちは紙を出す。もし、パソコンを使って『閲覧性』や『即時性』を得ることができれば、ぐっとペーパーレスを進められるでしょう」と指摘します。紙を出さずにPC上ですべてを完結させるコツとは――。
「つい、紙に出力してしまう」を極限まで減らす
在宅勤務やリモート会議については、その必然性から社会で一定の定着化を見せる一方で、一部では「イマイチ集中できない」「リアルと比べるとやや不便さが上回る」といった声もあがってきています。
これは自宅に限ったことではないのですが、勤務する部屋に、紙などの「アナログ情報」とファイルなどの「デジタル情報」が混在していると、情報の同期に手間がかかるだけでなく、齟齬が生じやすくなってしまいます。
デジタル情報の不完全さ・不便さを埋めるために、紙の利用を織り交ぜながら運用してしまう。そんな人が多いと思うのですが、なぜそうなるのか、その辺りの理屈をもう少し突き詰めて考えてみたいと思います。ちょっとしたPC使いのコツをつかむだけで、これまで紙に出力したほうが効率的だと考えていた作業も、PCだけで完結できるようになるはずです。