カレンダーの予定はどんな単位で確保しているだろうか。「1時間単位」だとすれば、その感覚はもう古い。営業マネジャー向けのコンサルティングを行う原裕平さんは「仕事の予定を『15分単位』で設定することで、たいへんな効率化が図れる」という――。
「1単位=1時間」を無意識に前提としている
みなさんは仕事の予定をどんな単位で入力しているでしょうか。私がコンサルティングを受け持つ営業パーソンの場合、ほとんどが商談やミーティングに際して1時間単位でアポイントを入れています。30分や45分といった“中途半端”な時間を設定することは、あまり見られません。
それもそのはず、長年の“習慣”が染みついているのです。スケジューラーや手帳は、1時間を1単位としてデザインされています。また、アルバイトの報酬は1時間当たりの時給で計算されるのが一般的。つまり、「1単位=1時間」を無意識に前提として行動しているのです。
しかし、ミーティングが1時間単位である必然性はあまり感じられません。むしろ、さまざまな事象が爆発的に高速化している今、私たちの時間感覚もアップデートする必要があります。
あなたが「1時間」というモノサシにとらわれている間に、世の中はどんどんスピードを増して前進しています。うかうかしていると、コンペティター(競争相手)に先を越されるかもしれません。
だからこそ、顧客とのアポイントについても、時間効率をしっかり考えなければなりません。
私がかつて勤務していた大手米系証券会社のニューヨーク本社では、「じっくり時間を割いてもらえるという前提では勝てない」というカルチャーが根づいていました。たとえば、社内の重役と話したい場合でも、その多くはすでに予定されている面談と面談のスキマに割り込むしかなく、重役の部屋の前にはいつも数人が待機していました。