ジャニー氏の死去で「ネバーランド」は消えつつある

嵐もTOKIOも森田や三宅たちと同じ「不惑」の中年男である。もはや自分をアイドルなんていうのは恥ずかしいだろう。

SMAPを解散し、退所した草彅剛や香取慎吾、稲垣吾郎たちは生き生きと自分たちのやりたいことをやって輝いている。

草彅は映画『ミッドナイトスワン』での演技が評価され、「第44回日本アカデミー賞」の最優秀主演男優賞を受賞した。

事務所に残った木村拓哉はドラマで頑張ってはいるが、中居正広は存在感が日に日に薄れていっている。中居は昨年3月に退所したが、もっと早く出ればよかったと後悔しているのではないか。

悲しむ男性のシルエット
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予想されたことだが、草彅たちが外で活躍する姿を見ていたジャニーズのアイドルたちが、次々に退所をいい出して、歯止めがかからない。

以前にも書いたが、ジャニー喜多川はピーターパンに出てくる「ネバーランド」をつくろうとしたのだと思う。

そこにいればいくつになっても年を取らない。だが現実は、たのきんトリオもSMAPも、TOKIOも、嵐も、V6も老いていく。

ジャニー喜多川が一昨年7月に亡くなってから、所属しているアイドルたちは、自分たちも年を取っていることにようやく気がついたのだろう。

時の流れは残酷だ。「ネバーランド」から一歩外に出ると、そこは「浦島太郎」の世界である。

草彅たち3人や、櫻井翔、二宮和也、岡田准一、加藤シゲアキなど、外の世界で活躍できる才能を持った人間たちはいいだろうが、多くのアイドルたちは外へ出るための修養も訓練もされていないように思う。

元アイドルとして、残りの人生を生きていくのは大変だろうと思わざるを得ない。

ジャニーズJr.は「22歳定年制度」が始まる

遅まきながら、ジャニーズ事務所は1月16日、ジャニーズJr.に「定年制度」を設けることを発表した。

満22歳になって最初の3月31日までに、Jr.本人とジャニーズ事務所側が話し合い、合意に至らない場合はJr.としての活動を終了することになるというのである。この制度は23年3月31日から適用されるそうだ。

ジャニーズJr.というのは、ジャニーズに所属する研修生のことで、ダンスのレッスンや先輩たちのバックダンサーなどを経験しながら、CDデビューを目指していて、現在は東京と大阪に200人ほどのJr.がいるといわれている。

22歳というのは、大学生が卒業して社会人になる年齢から導き出したのであろう。22歳という年齢でいいのか、すでに22歳を超えているタレントたちはどうするのかという批判もあるようだが、私はいいと思う。