相場が過熱すれば、売りが売りを呼ぶ動きも

今後の展開を考えるシナリオの一つとして、2021年の後半、あるいは2022年以降、米国の2年金利に上昇圧力がかかり、世界的に株価が調整する可能性は否定できない。そのタイミングが前後にずれる可能性もある。

それ以外にも、株価に下落圧力をかける要因はある。財政支出増大への懸念から米国の長期金利がさらに上昇すれば、ナスダック市場に上場するグロース銘柄を中心に世界の株式市場には調整圧力がかかりやすい。2月に入り、米長期金利が上昇する一方でテスラなど成長期待の高い企業の株価は下落した。その状況に関して、「いつ大幅な株価の調整があってもおかしくはない」と指摘する経済の専門家もいる。

一部のグロース銘柄の割高感(過熱感)はかなり強く、長期金利上昇の影響は増大するだろう。また、相場の過熱感を警戒して一部の投資家が利益確定の売りを入れ、売りが売りを呼ぶ展開も考えられる。感染長期化の可能性も排除できない。短期的にわが国をはじめ世界的に株価は堅調な展開を維持する可能性があるが、徐々に株式市場の不安定感は高まるだろう。

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