コロナ禍で予約ゼロが続いていたが、SNSを活用することで経営をV字回復させた寿司店がある。成功の秘訣はなんだったのか。月給の6割を寿司に費やし、この3年間に600万円分は食べた28歳会社員の「寿司リーマン」が、東京・下北沢にある「鮨 ほり川」の大将・堀川文雄さんに取材した――。

コロナ危機を乗り越えた1軒の老舗寿司屋

いつもお世話になっております。わたくし、「寿司リーマン」と申します。月給の6割を投資し、平均週4回全国の一流寿司屋を食べ歩いている28歳のサラリーマンです。累計10000カンの一流寿司を食べてきました。

寿司を差し出す大将の手
撮影=寿司リーマン
寿司屋は、「おいしい」だけでなく、「学びがある」場所だ。

私にとって一流の寿司屋とは、寿司を食べる場所ではなく、自己成長につながる場所、いわば「ビジネススクール」です。これこそが普通のサラリーマンである私が、時間とお金を投資し続けている理由です。

さまざまな角度から、「一流の寿司屋=ビジネススクール」という観点で、読者の皆さまにその魅力をお伝えできればと思っています。

今回は、「コロナで大打撃を受けるも、見事にその困難を乗り越えた1軒の老舗寿司屋」を取材しました。

飲食店に限らず、コロナ禍で不安な気持ちが募りがちな世の中。老舗寿司屋を切り盛りする73歳の大将に、時代の変化を受け入れ前進していくためのヒントを伺いました。