【図表】バブル期の就職ランキング(文系総合、理系総合それぞれの50位まで)
出所=マイナビ

当時ベスト10入りしていたのは、交通インフラ系の航空会社や鉄道会社、観光業界では旅行代理店、金融業界では都市銀行の名前が挙がっています。当時就活生から人気があった企業に共通するのは、「社会基盤になる仕事」「寡占市場にいる企業」「需要が景気に左右されず安定している企業」といった点でした。

こうした業界に当時めでたく入社していても、現在はどうなっているでしょう。企業を選ぶ際には、今が絶好調という尺度だけでなく、これから成長し飛躍する業界と企業に着目することが必要です。

まだ世に出ていない新たなビジネスモデルを開発し、創業から2~3年程度のスタートアップ企業や、企業の評価額(時価総額)が10億ドルを下らず創業10年以内のテック系ユニコーン企業(上場前のGoogleやTwitter、Facebookなども該当していました)で才能ある人たちと共に仕事をして、その成果を獲得するという発想があっても良いと思います。

②「安定を望む」人間ばかりが集まっていないか

不安が膨らむ世の中になると、若者でありながら「安定している企業」「永続できる企業」「安定している職種」を望む人が増えてきます。残念ですが、もはやそうした条件を備える企業や組織など存在していません。

ビジネスマン
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※写真はイメージです

2期目を務める奈良県生駒市長の小紫雅史氏は、公務員の終身雇用は10~15年後、すなわち2030年から2035年をめどに崩壊していくとし、以下の3点をその理由に挙げています。

・多くの公務員を雇用し続けることができない財政状況になる人口減少や高齢化、行政課題の多様化などに伴い、自治体の財政状況は厳しくなり、多くの公務員を雇用し続けることができない財政状況になる。

・AIやICTの普及と外部委託の増加によって、職員が従事する業務が大きく減少する定型業務をAIが行うようになれば、適正な職員数が今とは大きく変わり、10年もすると相当の自治体業務はAIやICTによる対応が可能になる。

・急激な社会変化や市民ニーズの高度化・多様化等に対応するには、プロジェクトごとに外部から専門家を登用するほうが合理的になる

職員採用に社会人経験枠を設けて年齢制限を撤廃するなど、多様な人材を求める動きはすでに自治体で始まっている。年齢に関係なく地域に付加価値をもたらすことのできる職員を抜擢し、中途採用者などの多様な視点を組織に持ち込んで、過度な同質性をあえて乱しにいくことが不可欠になる。

さらに小紫氏はこれから公務員になる人材は、

「終身雇用が崩壊しても、役所が手離さない公務員となること」
「公務員をやめても、食べていける公務員になること」

だと指摘しています。

この指摘は公務員だけでなく、すべてのビジネスパーソンに共通する内容だと思います。

参考文献:『デジタル時代のマーケティング・エクササイズ』(プレジデント社)