高額の輸入車は「金融商品と同じ」と考えたほうがいい

やはり中古より新車が欲しい。でも車種にこだわりはなく、手元の資金もさほど潤沢ではないから低コストが最優先。買えるなら輸入車のほうがカッコいいけど、やっぱり高いだろうし——。こんなイメージを持っている人は少なくないだろう。それでは具体的にどうすればいいのか。

大手車用品メーカーで10年以上クレーム対応を務め、大手自動車メーカーの開発アドバイザーを務める平塚俊樹氏が言う。

「高額の輸入車は、いわば金融商品。投資や節税対策が購入目的で、売り手もフィナンシャル・プランナーのような感覚で売っているんです。法人や個人事業主以外は買わないほうがいい」(平塚氏、以下同)。

やはり一般庶民には高嶺の花か。そう思いきや、早合点をしてはいけない。

ただし「全長5メートル未満」の輸入車ならアリ

順番に述べていこう。まず、金融商品としての輸入車もあれば、個人が買ってもいい輸入車も当然あって、その境界線は車そのもののサイズにある。

「日本国内で走る個人向きの輸入車は、『全長5メートル未満』というのが通説です。例えばBMWなら1から7まであるシリーズのうち、1~3まで。ベンツならA、B、C、E、SクラスのうちA~Cまで。投資より国内で乗るほうを優先するなら、このサイズが適当」

BMW X1 2015年モデル xDrive18d xLine
BMW X1 2015年モデル xDrive18d xLine

そのサイズの輸入車と国産車、どちらを選ぶかというと「やはり、故障の少ない国産車、中でも世界展開しているグローバルモデルをお勧めします。下取り価格が安定的ですから」。

先の記事(「3年ぶりの異変」ヤリスクロスの爆売れでわかった本当に賢い車の買い方)でも触れた通り、「新車は査定を見て買うもの」が持論の平塚氏。査定額が高ければ低額でローンが組めるうえ、短期間での買い替えも容易だからだ。