組織全体の生産性を引き下げる「名ばかり管理職」

② 既存の組織やポストを温存しない

業務の進め方と密接に関係しているのが組織である。日本企業は中間管理職の比率が高いという特徴があり、その多くが、いわゆる名ばかり管理職である。管理職というのは意思決定や部下のマネジメントが仕事だが、日本企業における管理職の多くはそうした業務に就いていない。

稟議書の押印をする際に、ケチをつけて部下の仕事を増やすだけの役割を担っている人も多く、これが組織全体の生産性を引き下げている。

ビジネスパーソンが指を突き出して証明しようとしている
写真=iStock.com/kuppa_rock
※写真はイメージです

業務をデジタル化するためには、既存の業務を見直し、曖昧で無駄な部分がないのかを徹底的に検証し、得られた最適な業務プロセスを丸ごとシステムに移管する必要がある。業務のムダを排除するにあたり、避けて通れないのは、組織やポストの見直しである。

本格的にデジタル化を進めた場合、不要になるポストが出てくるのは当然の結果であり、その人材は別の業務に従事してもらうことが必須となる。これによって組織全体の生産量が増え、収益の拡大、そして賃金の上昇につながってくる。

従来のポストや組織体系に固執していては、非効率な業務をシステムに移管しただけで終わってしまい、本当の意味でのデジタル化は実現できない。仕事の進め方と同様、ポストや人材についても聖域を設けないという覚悟が必要である。