野田佳彦首相と田中角栄元首相には共通する点が少なくない。ひとつは「辻立ち」だ。田中氏は「辻立ち5万回」を信条とし、街頭演説を重視した。その手法を受け継ぐ民主党の小沢一郎元代表は、前回の衆院選で大勝を導いた。

一方、野田首相も、財務相に就任する前日まで24年間、千葉・船橋の地元駅前で「朝立ち」を続けた。野田首相の朝立ちを手伝ってきた落語家の三升家う勝(かつ)氏には、こんな思い出がある。