肉体的な不調とストレスの見分け方

ストレス反応としての身体症状は分かりやすいです。しかし、全ての身体症状が必ずしもストレスによるものとは言いきれません。こうした症状は、ストレスのせいでなくても、肉体的な不調のせいで起こることも多々あります。

例えば20代の人に度重なる頭痛や腹痛が出れば、ストレス反応である可能性は高いと言えるでしょう。しかし、50代、60代の人が度重なる「頭痛」「腹痛」などの症状を自覚した時は、まずは病院に行って身体の病気がないか検査を受けるべきです。

年相応に見合った検査をして、それでも異常が見つからなければ、ストレスが原因と言えるかもしれません。

まわりから見て「分かりやすい変化」がある

最後に、行動に出る症状ですが、職場でも家庭でも、まわりから見ていて、これは一番分かりやすい変化です。

例えば、以下のような症状が一般的です。

1.衝動買い
2.お酒やタバコの量が増える
3.過食や拒食
4.登校や出社拒否
5.ひきこもり

特に職場では、遅刻、早退、欠勤が増えたりします。集中力が低下してミスを多発したり、仕事の結果を出すのに時間がかかるため、時間外労働や休日出勤が増えたりします。また、ほうれんそう(報告、連絡、相談)が減ったり、職場での仲間との会話が少なくなったりすることもあります。

もしあなたが同僚のそのような変化に気づいた場合は、「ちょっといいですか? いつもと違いますが、どうかしましたか?」と声をかけてあげてください。

ストレスに対する3つの反応
画像=『外資系エリート1万人をみてきた産業医が教える メンタルが強い人の習慣』