決断しないと、チャンスはつかめない
コロナショックに始まる世界の事象に対して、あなたができることはあまりないと思うかもしれません。
でも、あなたにできることがあります。
それは、とにかく変わろう! と決めることです。
決めるだけで、人生は劇的に変わります。
けれど、多くの人は、何も決めずにただなんとなく流れに乗って生きてきたと思います。
「いつか転職しようと思いつつ、気づいたらもう10年」
「本当は留学したかったけれど、いつの間にか貯金が減ってしまった」
「そのうち結婚するつもりだったが、もう40歳」
人生はあっという間に過ぎていきます。
何も決めないのは、「決める」のが怖かったからではないでしょうか。
投資を例にとってみましょう。投資すると決めれば、どうしても失敗のリスクが発生します。けれど、「もうちょっと勉強してからにしよう」と決断を先延ばしにすれば、財産は減りもしないし、増えもしません。
それと同じで、何かにチャレンジしたくても、「もう少し実力をつけてから」「情報を集めてから」と保留ボタンを押し続けてさえいれば、現状維持という安心感にどっぷり浸っていられます。
こうして「決めない」ことを決めていたから、チャンスに恵まれなかったのです。
ただ、もうすでにリセットボタンは押されました。あなたが押したのではないのです。もう世界全体で、リセットボタンが押されて、その影響がありとあらゆる人の人生を呑み込みはじめたのです。
たとえ一流企業に勤めていても、会社はいつまで続くかわかりません。今が決断するときなのです。
可能性を断つことができるか
決断力というと「決める」ことに気を取られがちですが、大事なのは、決断の「断」のほう。「断つ」ことです。
たとえば、なかなか結婚を決められない人が時々います。彼らが決断できないのは「後でもっといい人が現れるんじゃないか」というほかの可能性を断ち切れないからです。
その意味では、もう後がない今の時代では、断つことは比較的簡単ではないでしょうか。
これからたくさんの人が仕事を変え、住まいを変え、独立を決意することになるでしょう。
慣れ親しんだ仕事や仲間と別れるのは、つらいかもしれません。でも、新天地でゼロから自分の力を試し、新しい仲間と出会う人生は、きっと今以上におもしろくなると思います。
迷いを「断つ」ためには、スピードも大事です。
私のメンター(人生の師)のひとりである吉田潤喜さん(ヨシダソース創業者)は、アメリカでイチローの次に有名な日本人と言われる人物ですが、吉田さんは、全てを直感で決めるそうです。
「どんな重要な案件も10秒で決める。それは、自分に迷う時間を与えないためだ」と言っています。自分が何をしたいかが明確なので、シンプルで無駄がないのです。
素早く決断する秘訣は、このように自分の人生の価値観や優先順位をはっきりさせることです。たとえば、あなたが「人生はワクワクと楽しむべきもの」と考えているなら、今のような岐路に立たされたとき、自分自身にこう問いかければいいだけです。
「それをやって、本当にワクワクするだろうか?」
実に簡単です。失敗が怖ければ、「何もかもうまくいく」と仮定したうえで、「どちらを選んだら楽しいか?」と考えてみてください。答えはおのずと出るはずです。
大切なのは、どんなときでも自らの意思で選択することです。
自分が全てを決められるという感覚が身につくと、この先同じように予想外のことが起きても、恐れず慌てず、立ち向かえるようになるのです。