「苦闘派」との関係づくりにはソーシャルメディアも欠かせない

 ガーズマーは「スペンドシフト」の随所で、消費者との共生のための重要なコミュニケーションツールとしてソーシャルメディアについて語っている。

日本でも2010年のBAV調査で、「ツイッター」「フェイスブック」を調査対象ブランドとして採録した。これらを実際どれだけの人が使っているかという使用率を、4Csの消費者セグメントごとに見たところ面白いことがわかった。

SNSブランドの消費者セグメント別使用率©電通ヤング&ルビカム Brand Asset Valuator

SNSブランドの消費者セグメント別使用率©電通ヤング&ルビカム Brand Asset Valuator

この表では、4Csの7つの消費者セグメントを、左から、「改革派」「探検派」「成功者」「上昇志向派」「主流派」、そして「苦闘派」「あきらめ派」という順に並べている。これはロジャースのイノベーター理論を踏まえて並べたもので、新しいアイデアや新製品をいち早く取り入れるいわゆる「イノベーター」にあたるのが4Csの「改革派」と「探検派」、もう少し現実的な「初期採用者」(いわゆるオピニオンリーダー)にあたるのが「成功者」と「上昇志向派」、そして実用という観点から採用を考える「前期・後期マジョリティ」にあたるのがまさに「主流派」である。そして、新しいものの採用に最も保守的な層は「遅滞者(ラガード)」と呼ばれ、「苦闘派」「あきらめ派」はこの層に入るのである。

過去我々はいろいろなブランドの普及パターンを、4Csのセグメントをイノベーター理論にあてはめることで説明してきたが、SNSの代表ともなったツイッターとフェイスブックに関しては、ちょっとこれまでのパターンでは説明できない。