2010年4月、秋田県庁の健康推進課に、「特命」を帯びたセクションが誕生した。前年の4月に就任したばかりの佐竹敬久知事肝煎りのプロジェクト・「ふるさと秋田元気創造プラン」のなかで謳われている、がん対策を総合的に行う部署だ。その名も「秋田県がん対策推進チーム」。スタッフ7人をまとめるチームリーダーの金子治生氏が、設立に至った経緯をこう話す。

県民病一覧

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「ご存じのように秋田県では毎年3000人以上の方ががんで亡くなっておりまして、これは大変な事態に直面していると考えております。そこで県のがん対策の基本プラン実現のためにこのチームは発足しました。まずは今まで2つに分かれていた医療提供の体制と予防・検診の窓口を一本化し、総合的にがん対策と取り組んでいくシステムを構築しました」