今年の新人は「現場に出たものの空回りばかり」

いびつな形で日常が戻ってきて、約1カ月半。今、企業の人事担当者の方々は頭を悩ませています。「今年の新入社員は、本当にちょっと……。どうしようかと困っています……」という相談が目に見えて増えてきました。

何も分からないまま、何も教えられないまま現場に放り出されたため、仕事の基本のキも分からない。現場は現場で、新しい環境に適合するのに必死で新人のお世話までしていられない。やる気はあるのは分かるけど、空回ってばかりで見ていて痛々しい。

これが今の、周囲から見たときの皆さんに対する評価です。悔しいですね。4月に入社できなかったのも、新入社員研修が受けられなかったのも、皆さんのせいじゃないのに。

コロナ禍の新卒だからこそ持っている大きな可能性

でも私は一つ、皆さまは他の年代にない大きな可能性を秘めていると考えています。それが「新しい働き方に誰よりも先に適合できる」ことです。

テレワーク、オンライン対応などコロナ禍で加速した動きは、コロナが収束しても収まることはないでしょう。かくいう私も2020年の3月から初めてテレワークを経験しましたが、もう元の働き方には絶対に戻れませんし、戻る気もありません。これからはこれが標準になっていきます。

皆さんは、まだ常識、固定観念と言われるものがないからこそ、ニューノーマルを当たり前のものとして受け入れることができる器を持っているのです。これってすごく素晴らしいことです。世の中には新しい働き方に適応できずに苦しんでいる40代以上のサラリーマンがたくさんいます。これまでの慣習にこだわって、新しいものを受け入れられない人も少なくありません。

ぜひ、自信を持って、「私たちが未来を作る世代になる」との気持ちで日々の仕事に取り組んでくださいね。

とはいえ、皆さんの評価をするのは常に自分以外の誰かです。もしかすると上司は旧来的な価値観を持ったままかもしれません。そんな上司に対しても、オンラインでのコミュニケーションであっても、認めてもらうためにはどうすればいいのか? そのための3つのポイントを紹介したいと思います。