子どもの中学受験が家計の転機に

そんなある日、長女から「中学受験をしたい」と言われました。周りの友達が塾に通うようになって、自分も行きたくなったのでしょう。

田中さん夫婦が調べると、小学5~6年時の塾代だけで100万円以上はかかりそうです。受験費用と入学金で約40万円。さらに、合格後の制服・学用品代で30万円以上……。授業料は、学費の安い中学校でも月額約5万円かかります。驚きました。

貯金はすぐに使い切りそうですし、このままでは毎月の学費の捻出もままなりません。

ですが、「子どものために」と夫婦で一念発起。これを機に家計を根本から見直し、資産を増やすための投資も始めることにしたのです。

「マネー会議」を開催して家族で家計状況を共有

まずは、支出の見直しです。毎月黒字化することを目標に、家族で「マネー会議」を開催。家計の状況を確認し、今後もお金について共有することにしました。

私立中学に進学することがどれだけ大変なことか理解した長女は、しっかり勉強に励むようになりました。次女は、そんなお姉さんを応援しようと、率先して母親の買い物や家事を手伝うようになりました。

妻は、家計をしっかり予算化し始めました。冷蔵庫に毎月の食費予算を張り出し、予算をオーバーしそうなときは、次女がすぐに気づいてアラートを出してくれます。

食材のこだわりも、「これだけは譲れない」と思うもの以外は、近くの格安スーパーで購入するように切り替えました。また夫は、オークションなどを利用して、たまっていた趣味の物品などの整理整頓を始めました。

こうして、かつてはあるだけ使っていたお金も、今では大事に、家族が互いに気遣い、意識して使うように変わっていったそうです。