硬水のほうが、さまざまな効用を期待できる

「市販のミネラルウオーターの場合、『ナチュラルミネラルウオーター』と表記されているものが天然ミネラルを含む天然水。私たちが抱いている天然水のイメージに最も近い水です。ほかに特定水源から汲み上げられた地下水で、手を加えない『ナチュラルウオーター』や、ミネラル分を人工的に調整した『ミネラルウオーター』、本来の成分を大きく変化させる処理を行った『ボトルドウオーター』もあります。選ぶ際にラベルで確認しましょう」

ウオーターサーバーには、原水の本来の成分を大きく変化させる処理を行った「ボトルドウオーター」が多いので気をつけよう。

そしてカルシウムとマグネシウムの量が多いほど硬度の高い水だ。望月氏が「硬度101以上の中硬水や硬水」の効用を挙げる。

「日本人は硬度が低い軟水に慣れ親しんでいますが、基本的にはふんだんにミネラル成分を含んだ硬水のほうが、さまざまな効用を期待できます。ミネラルには歯や骨の主成分となるカルシウム、体内の水分バランスや血液の量を維持するナトリウム、ナトリウムとともに血圧を正常に保ったり、筋肉の働きを良くするカリウム、そして何より体内の免疫機能や感染防御に重要な役割を担う白血球の力を高めるマグネシウムがあります」

また、男性のがんトップ3に入る大腸がんの予防にもミネラル摂取が役立つという。

「マグネシウムやカルシウムを多く摂取する男性は、少ない男性と比べて大腸がん発症リスクが低いという報告があります。特にカフェインやアルコール、タバコはカルシウムの吸収を阻害するので、コーヒーやお酒が好きな方は普段からミネラルが高い水を取りたいですね」(同)

ただし硬水は腸を刺激するため、おなかが弱い人は注意を。

図に入手しやすい市販のナチュラルミネラルウオーターの中から「代謝促進」「骨強化」「抗肥満」につながるものを挙げたので目的別に参考にしてほしい。

入手しやすい目的別のミネラルウオーター

なお筆者は、水ばかりでなく、日中はカフェイン入りで抗酸化作用のある緑茶やコーヒーで覚醒を高め、夕方以降はノンカフェインのハーブティーなどでリラックスする方法を提案したい。メリハリのある飲み方と、飲み物を選べば、サーカディアンリズムもきれいに描けるだろう。

(図版作成=大橋昭一)
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