ミーティングとマネジメントのせいで仕事が進まない

リモートワークがうまくいかないと思い込んでいる人は、たいてい2つのことを指摘する。

(1)みんな同じ場所にいないと、その場でミーティングができない
(2)そばで見張っていないと、部下が仕事をしているかどうかわからない

だから、みんな毎日オフィスに行く必要があると彼らはいう。

でも僕らにいわせれば、それはまったく逆だ。

ミーティングとマネジメントのせいで、オフィスでは仕事が進まないのだ。

ミーティングがなく、うるさい上司もいないほうが、確実に仕事がはかどる。だからこそ僕らは、こんなに熱心にリモートワークをすすめているわけだ。

ミーティングとマネジメントの何がいけないのかって?

それ自体が悪いわけじゃない。ミーティングやマネジメントは、仕事に必要なものだ。ただし、あまりに多すぎると、害になる。

「もっとたくさんミーティングをやりたい」と思う人はいるだろうか?

まずいないと思う。できれば減らしたいと思っているはずだ。それはなぜだろう?

ミーティングは本来、役に立つものだ。みんなでテーブルを囲み、直接言葉をかわして話しあう。濃いコミュニケーションが実現できるし、問題解決の大きな力になる。

ただし、不用意に使いまくればいいわけじゃない。

「7人で1時間のミーティング」=「7時間の損失」

何でもかんでもミーティングで解決しようとして、毎日何度もミーティングばかりしていると、みんなうんざりしてしまう。目的意識が薄れて、適当に参加していればいいやという気持ちになる。

ミーティングは料理に入れる塩のように、注意深く扱うべきだ。適量を加えれば味が引き立つけれど、多すぎると台無しになる。一口ごとに塩をふりかけて食べたいと思う人はいないだろう。

多すぎるミーティングは、人のやる気をぶち壊してしまうのだ。

それだけでなく、ミーティングは集中力の邪魔になる。どんなに大事な作業の途中でも、みんな一斉に集まらなくてはいけないからだ。7人の参加者で1時間のミーティングをすると、7時間分の作業が失われる。

はたしてそのミーティングには、7時間分の作業に見合う価値があるのだろうか?

覚えておこう。1時間だけのミーティングなんて、存在しない。5人で1時間を費やしたら、それは5時間のミーティングなのだ。