「二番底は黙って買え」

「相場格言に『二番底は黙って買え』とあります。日経平均は20年3月19日に1万6358円を付け、二番底の模索となっています。リーマンショック当時は二番底形成に約半年ほど期間を要しています。相場の下落段階で1度大きな安値を付けて反発する一番底が形成され、移動平均線に抵抗を受けたり、新たなネガティブ材料が出るなどして、安値が更新され、2つ目の大きな安値を形成する。それが二番底です。冒頭は二番底が買い場のサインになるという格言です。マーケットでは1~3月期、4~6月期の企業の大幅マイナスや業績下方修正を受けて夏頃に二番底の可能性があると見ています」(同)

VIX(恐怖指数)も底値を判断する指標になる。「リーマンショックの当時を見てみると40以下が常態化することで株価が落ち着いていることから、今後、VIXが40以下での常態化もサインの1つ」(同)。

さらに、名目GDPのデータも重要な経済指標になるそうだ。

「日経平均は名目GDPと連動した値動きをしている側面があります。19年10~12月期の名目GDPは約549兆円、この時の日経平均は2万3000円水準です。コロナショックによりここから1万6300円台まで下落したわけですが、日経平均の過去と照らし合わせると、株価1万6000円を割り込んだ16年4~6月期の名目GDPは約534兆円でした。今回の緊急事態宣言による『1カ月』の外出自粛要請は、名目GDPを約15兆円マイナス、約2.7%を棄損した場合を想定すると1万5000円台が妥当な下値水準だと考えられます」(同)

(図版作成=馬渕磨理子 撮影=村上庄吾、伊藤詩織、横溝浩孝、大槻純一)
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