原因は「女性がラクをすることに厳しい」から?
その反面、政治家や企業経営者に女性が極端に少ないのは相変わらずです。こういった場で女性が少ない背景に、日本のビジネスや政界が男社会だということがあげられます。
具体的な改善策は専門家の方に任せるとして、日本で生活をしていると感じることが一つあります。それは、他の先進国と比べて、ニッポンの社会は「女性がラクをすることに厳しい」ということです。
ニッポンでは「女性がラクになること」よりも「子どもがラクになること」「男性がラクになること」が優先されています。「前例を大事にする」というのも結局は、昔は今よりもさらに男尊女卑なわけですから「女性の要望を大事にしない」と同じことです。
日本で女性として生きていると、気がつけば「雑用を全部やらされていた」という場面がよくあります。ニッポンの社会というものは、会社でも家庭でも学校でも、とにかく女性に雑用をやらせたがるのです。
しかし、人間の時間とエネルギーは限られています。女性が社会のプレッシャーに負け、雑用ばかりに時間をとられ、実際はラクできることでも頑張ってしまえば、もともと自分がやりたかったことはできません。
なぜならば、自分の将来のためにならないものにエネルギーを割いてしまい、大事な場面で「息切れ状態」になってしまうからです。
ニッポン女性を取り巻く周囲からの雑音
ここでは、ニッポン女性を取り巻く雑用の具体例に触れてみましょう。昔から女性に課せられていることを「しない」選択をした場合、周囲からの「雑音」がひどいのもニッポンの特徴です。それも併せて以下をご一読ください。
①洗機
たとえば「食器洗い機」(通称・食洗機)。夫婦での家事分担の話になると、女性側の意見として「私が食事を作っているのに、夫は食器洗いさえしてくれない」というようなことも聞きます。それはごもっともな意見ではあるのですが、よく考えてみれば「食器洗い」は機械に任せればすぐに解決できそうな問題です。
もちろん「夫婦や男女の家事分担」に関しては、根本的な問題の解決が望ましく、「機械には頼りたくない」という気持ちは分かります。しかしケンカが増えるぐらいなら、機械に頼るのは大いにアリだと思いますし、実際にヨーロッパでは食洗機が広く浸透しています。
日本では、「お箸」が食洗機だと洗いにくいという問題は確かに残りますし、都心などでは住宅事情により、そもそも食洗機を置けるようなスペースがない場合もあります。