空咳に発熱、体の痛みで病院へ行くと…
「成人病」の宝庫である私は、コロナ感染への怯えと、為政者たちの無為無策に怒り、呆れ果てていた。そんなストレスがいけなかったようだ。
先週の金曜日あたりから体に異変が起こった。コロナ肺炎に感染したのでは、そう思う症状が出始めたのである。
空咳が出る(以前から少しはあるが)。体温を測ると37度を超えている。耳から首にかけて痛みが走る。頭痛がする。体が重い。
私は今年の11月で後期高齢者になる。おまけに糖尿病で高血圧。さらに、毎晩、酒を飲む。酒を飲むと免疫が下がり、新型肺炎に罹りやすいといわれる。感染症への抵抗力は、普通の年寄りよりも極めて弱いと考えるべきだろう。
日曜日を除いて、新宿・早稲田のオフィスに出ている。中野駅から地下鉄に乗るが、マスクはしない。買えないのではない。マスクは息苦しくて嫌いなのだ。
4月6日時点で、中野区の感染者は41人となっている。
カミさんは病院へ行けというが、大勢の人がいるところへ出ていく勇気はない。近所に、先代からかかりつけの内科医がいる。普段は小さな子供や主婦で混雑しているが、新型肺炎の感染を恐れて閑散としているようだ。
電話でやっていることを確かめて、行ってきた。
医者は私の話を聞き、ウイルスによるものだが、新型肺炎ではなく、帯状疱疹だという。50代以上が罹ることが多く、潜伏していたウイルスが疲労やストレスで免疫力が低下すると発症するそうだ。
ホッとして思わず崩れ落ちそうになる。だが、免疫力が落ちているということは、新型肺炎にも罹りやすいということではないか。あわてて家に帰り、布団をかぶって寝た。
1カ月の行動制限で起きる弊害は想像を超える
安倍首相は4月7日に緊急事態宣言を出した。期間は5月6日までとし、実際の措置を講じるのは対象区域の都府県知事となる。
「各知事は、感染拡大防止などのために必要と判断すれば、住民への不要不急の外出の自粛要請や、施設の使用停止、イベントの開催制限の要請・指示など私権の制限を伴う措置をとることができる」(4月6日付の朝日新聞)
小池百合子都知事は、以前から「ロックダウンもある」といっていたから、都民の生活はかなり厳しく規制されることになるのだろう。
罰則はなくても、盛り場に出向いたり、居酒屋で仲間と飲みかわす、近くの公園などで子どもたちを遊ばせれば、厳しい視線が注がれることであろう。
1カ月近くの長きにわたって行動を規制されることで起きる弊害は、想像を超える大きなものになるに違いない。
日本中の経済活動がほぼ停止することで、新型肺炎蔓延以上のリスクが広がるのではないか。