パート3と4は「24秒ルール」「待ち伏せ攻撃法」で戦います。各設問を8秒間隔で計24秒で早読みし、各設問が何を尋ねているかを判断して、選択肢のなかのどの語彙(主に名詞)がキーワードとして聞こえるかを待ち伏せします。ベタで聞こえるものを「レベル1」、同じ内容を別の表現でしているものを「レベル2」として集中して聞けば、6割は取れます。セリフを言っている人の心理を出題する新形式の問題は「レベル3」で、中・上級級者向けなので深追いしません。

パート7に合計55分割り当てる訳

次にリーディングですが、何より大切なのは時間管理で、「20─25─30ルール」を厳守してください。パート5と6を計20分で、パート7の設問147~175を25分、残りの設問176~200を30分で通過します。でも初級者には難しいので、パート5と6で知らない単語が出てきたら「捨てる勇気」で対応し、直感でマークします。ただし中学レベルの文法問題が21~23問程度出るので必ず取りましょう。また「はめ込み問題」は、後ろの文に自然につながるものを探します。

設問147~175を25分で、そして設問176~200を30分ですべてやることはやはり初級者には難しいでしょう。まず、批評文や記事など自分の苦手なジャンルの大問の1つか2つは捨ててしまいます。残りの大問は設問のなかからキーワードを探し、「探しものゲーム」で本文中のそのキーワードを見つけ、その前後を読んで同じ内容を言い換えている選択肢を答えとしてマークします。パート5と6の問題は文法力や語彙力がなければいくら時間をかけてもだめですが、パート7は時間さえかければ答えは本文中に見つけられます。特に設問176~200の複数資料問題に30分をかけるのは有効な攻略法になります。

これらの対策には公式問題集を使います。「TEST1」のパート5~7の問題を2セットコピーしておきます。そして、まず1セットを「20─25─30ルール」でやり、解答を参考に間違ったところにマーカーペンと赤ペンで書き込み学習をします。次に、もう一方のプリントを読み下して、立ち止まったところにマーカーをします。そして1枚目に書き込んだ箇所を見て、「あぁ、そうか」と振り返り学習を行います。これを速読の練習も兼ねて何度も繰り返しましょう。これを「ダブルページ・マーカー方法」と私は呼んでいて、非常に記憶に残りやすい勉強法ですので試してください。

そして試験直前には、「TEST2」のパート5~7の問題を「20─25─30ルール」でやってみましょう。この戦略で私の授業を受けている初級者の学生たちの多くが100点以上アップをしています。

「山根流」400点から500点にアップするメソッド
(構成=田之上 信 撮影=石橋素幸)
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