「40代前半課長。『オレ、できないからゴメン。後は任せた』とこっちに投げる。その割に、後から中途半端に介入してくる。ほんと笑うよな」(流通)

とは、まだ素直なほうだろう。

「『ああすべきだ』『こうすべきだ』と正論を次々と並べ立てる30代後半係長。でも、『じゃ、あなたがやって』と返されると、『え、ボクがやるんですか?』と怪訝な顔をする」(自動車)

同じセリフはほかからも多数集まった。「誰がやるの?」と言われると途端に黙り込む人も同類である。

「『オレには100%責任はない』と言い張った50代部長クラス。頭にきた私が黒板にあれこれ書きながら『これこれこうだから、あなたにも3割くらい責任あるでしょ?』と指摘したら、黙ってしまった。年寄りには、守りたいものがたくさんある」(中堅商社)

自分に累が及ばぬように、言葉の連続で“煙幕”を張っている人は、まだわずかながら罪悪感が残っている。厄介なのは、自分は常に正しく、失敗したら他人のせい、という思考・行動パターンを不動のものとしているタイプだ。

「トラブルが起きたときなど、50代半ばの部長が『こうしておけばよかった、ああしておけばよかった』と激するんだけど、他人事みたいにいわれてもねえ。今それを言ってどうすんの? じゃ、あんたは何だと言いたくなる」(大手建設)

然り、議論が同じところをぐるぐると回るばかりで、ちっとも前に進まない。

「40代課長クラス。『あれも終わっていない』『これも終わっていない』ばっかり。100%完全じゃないと気がすまないらしいが、今言うべきことじゃないだろう!」(陸運)

完全主義を装った決断力不足。前に進むとは、決断して捨てることなのに。

「放っておくとヤバイから、周囲が勝手に進めておく。でも、それがうまくいくと、『あれはオレの指示だった』と自分の手柄にしたがる」(同)