利子の支払いをなるべく抑え、元金を減らす

借金において、金利はとにかく凶悪な働きをします。高金利の借金となると、毎月の返済のほとんどを利子が占めるため、なかなか元金が減らずに返済が長びきます。そのため、なるべく利子の支払いを抑え、元金が減るよう返済していく必要があります。

利子の支払いを抑えるには、

【1】金利を下げる
【2】返済を「元利均等」→「元金均等」に切り替える
【3】元金の繰り上げ返済をする

といった方法が考えられます。

【1】は、消費者金融などで借りている場合は、信用金庫や銀行の多目的ローンやおまとめローンを検討してみるのがいいと思います。カードローンなどATMで自由に何回も使えるローン(「極度型ローン」と言います)に比べ、一回一回契約書を交わしてまとまった金額を借りるローン(「証書ローン」と言います)は金利が低い傾向にあります。

【2】は、毎月の返済額における元金部分の割合を増やす方法ですが、商品によってはできないこともありますので借入先に確認してみましょう。

【3】は、手元のお金に余裕が出てきたら、繰り上げ返済で元金を減らし、ムダな利子が発生しないようにすることです。とにかく総大将である元金をたたくことに集中するのが、借金返済を早く終わらせるコツです。

家族に相談して「家庭内レバレッジ」

もうひとつ、「家庭内レバレッジ」があります。

レバレッジとは、英語で「てこ」のことを意味し、小さな力で大きなものを動かすしくみのことを指しますが、お金の用語として使われるときは、だいたい「借金」のことを意味します。1000万円の自己資金を用意し、4000万円を借金して、5000万円のマンションを買う。これを「レバレッジを効かせて物件を買う」というふうに言います。

「家庭内レバレッジ」とは、このレバレッジを文字どおり家庭内で行うことです。まぁ、言い換えると「家族に借りること」ですね。

借りたものを返すのは人として当然ですが、赤の他人や利益目的の金融機関に借りるよりは、どう考えても優しい対応をしてもらえるでしょう。あなたが借金で困ったときにまず相談すべきは、何をさしおいてもご両親です。「親にだけは心配をかけたくない」という気持ちもわからなくはないですが、借金が膨らみ、なりふり構わず金策をするのであれば、まずは勇気を出して家族に相談してみるべきです。これは両親だけでなく、配偶者の方に内緒でつくってしまった借金においても同様です。