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図1~3
図1~3
中小企業の会長に限らず富裕層全体で目立つのが、「こんな時代だから、派手な消費は自粛しよう」という心理である。このように人目を気にする行動は、日本だけでなくアメリカの富裕層の間でも「隠れ消費」として出てきているという。あえて高級品を身につけず、お金持ちに見えないようにする。自分のために買ったものでも、わざわざギフト用のラッピングをしてもらい、「私が使うんじゃなくて友達にあげるの」という顔をする。以前だったら見せびらかして歩いたブランド店のロゴの入った紙袋を、袋ごと自分のカバンに入れたりするというのだ。
「資産はそれほどダメージを受けていないのに、消費を控えることをモラル的に正しいことだと富裕層が感じているため、モノが売れない」。これは世界中でラグジュアリーマーケティングをしている人たちの共通認識である。2008年12月にモスクワのリッツ・カールトンで開催された、GLF(グローバル・ラグジュアリー・フォーラム)という世界中の高級ブランドを集めたフォーラムで話題になったキーワードが「マインド・クライシス」だ。つまり実体経済の危機というより、意識の危機ということである。
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(博報堂 曄道 敬(金融ビジネス推進室)、小山 諭、中川広次(研究開発局) 構成=長山清子)
