探し物で使う年間150時間は、どうしたら減らせるか
机にうずたかく積まれた書類の山。そのまわりにはボールペンなどの文房具が乱雑に置かれ、引き出しも名刺などでゴチャゴチャだ。その結果、必要な資料などを探し出すのにひと苦労、というビジネスパーソンは少なくないだろう。そうした「探し物」に費やす時間は意外と多く、仕事の生産性を引き下げる一因になっている。
「かつてベストセラーになった『気がつくと机がぐちゃぐちゃになっているあなたへ』で著者のリズ・ダベンポートは、平均的なビジネスパーソンは探し物で年間150時間も浪費していると指摘しました。大手文具メーカーのコクヨの最近の調査でも、書類探しに年間80時間費やしているとのことですから、書類以外の文具や名刺、メールなどさまざまな探し物を加えると年間150時間というのはうなずける数字です。そうしたムダな時間を本来の仕事に使えば効率は上がるはずです」
こう話すのは、『捨てる時間術』の著者でもある不動産コンサルタントの若杉アキラさんだ。かつては連日終電で帰るような激務をこなしていた若杉さんだが、日常のあらゆるムダな時間を減らして、いまでは週3日働くだけのゆとりある生活を送っている。