若い教師の授業や学級は「荒れやすい」といわれる。その原因は「経験不足」だけではない。現役の公立学校教師の江澤隆輔氏は「半数以上が全く経験のない競技の部活動を引き受けている。特に若手教師は未経験の競技を任されることが多い。それが生徒の不信感を招いてしまう」という――。

※本稿は、江澤隆輔『先生も大変なんです いまどきの学校と教師のホンネ』(岩波書店)の一部を再編集したものです。

学生に、紙飛行機の動作
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「中学生になったら部活をがんばりたい!」

小学校の教師として、子どもたちに「中学校に入ったらなにをがんばりたい?」と聞いてみることがあります。すると、多くの子どもが「部活動」と答えます。「勉強をがんばる!」という子どももいますが、6年生も後半になると、多くは部活動に目がいっています。それくらい子どもたちは、部活動に関心があるのです。

自分の好きなスポーツ、興味のある活動を自分で選んで、顧問の先生や先輩が教えてくれる。そこでは、たくさんの先輩もいるし、違う小学校から入学してきた新しい友達もできるでしょう。土日もまた学校に集まってきて部活動をする。大好きなスポーツ、活動を好きなだけできる、大好きなスポーツ・活動に好きなだけ打ち込みたい子どもたちにとって、こんなに幸せなことはないでしょう。